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真実の愛

深く愛し合った後、僕らはベッドの上でしばらく横になっていた。

僕の腕でスヤスヤと彼女のA子が眠っている。

僕は彼女の寝顔を優しく見つめたあと、そっと口付けをした。











彼女がゆっくりと目を開けた。








「ごめん、起こしちゃったね」





彼女が小さく首を横に振る。
なんて綺麗なんだ。



















「なあ、A子」



彼女は黙って僕の話を聞く。


















「愛ってなんてすばらしいんだろう。



最近、生きるってことは本当すばらしいことだとつくづく思うんだ。

だって考えてごらんよ。

僕達が何10億分の1の確立で同じ人間として生を受け、そして

何10億分の1の確立でこうやって出会い、愛し合う。

これって運命以外の何物でもないと僕は思うんだ」









彼女は僕の目を真剣な眼差しで見つめる。
僕は続ける。






「確かに、この世に生を受けたものすべてに愛というものは存在する

のかもしれない。

もちろん人間を含め生物は子孫を残すために愛し合うのだろう。

でも、動物達は愛を愛と自覚することができるのだろうか。

僕はできないと思う。

僕の言っている意味がわかるかい?

僕がここで言う愛とは、エロスのことではないのだよ。

そう、アガペーのことさ。

つまり、性的な愛とは別の非打算的な愛のことさ」








彼女は黙って頷く。きっと彼女は僕を愛している。











「僕はきっと、君なしでは生きていけないだろう。

もちろん、君もそうだと思う。

愛・・・愛・・・愛・・・。

真実の愛とはなんだろう。

僕らは常に愛を求め、愛に満たされ生きている。





なあ、いいだろう。もう1回だけ」









彼女は壁の時計を見ると、そっと起き上がり、下着をつけ始めた。







































































「だめよ。お客さん。
時間は守らなきゃ。

でもまぁ、追加料金を払ってくれるのなら話は別だけどね」




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